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長期旅行で生じる肩こりの原因と人体研究の最先端

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旅行と肩こり

夏は旅行や帰省など、長距離移動の機会が増える季節です。

長い旅行を終えて、帰宅した際、強い肩こり感じることはありませんか。

こういった肩こりは、一晩休めば回復することも多いのですが、しつこく残ってしまうことがあります。

こうなると、肩を揉んだり押したりしても、コリは中々よくなりません。

どうして、良くならないのでしょうか。

それは肩以外の部分に、肩こりの原因が隠されているからです。

肩は連動の要

コリの正体は、筋肉の緊張です。

最新の研究で、筋肉の緊張は体の各部で連動することがわかって来ました。

例えば、椅子に座った姿勢で、顔を左に向ける際、膝を閉じた状態で向けるのと、左の膝を外に開いた状態で向けるのとでは、可動域が変わってきます。

これは、肩〜首の緊張が、股関節の緊張に影響を受けるためです。

特に肩は、連動の要にあたるため、体の様々な箇所の緊張に影響を受けます。

肩こりの隠された原因

私の所属する整動協会では、体の緊張の連動を研究して来ました。

連動に関わる緊張は小さいものが多く、ごま粒大〜米粒くらいのイメージです。

はり治療に使う鍼で、この緊張に刺激を加えると、緊張が即座に緩み、同時に連動先の緊張も緩みます。

そのため、連動の研究、そして、肩こりの治療には鍼による刺激が適しています。

現在、整動協会では、医師と共同で鍼治療による連動のメカニズムについて研究をすすめています。

検証の結果、明らかになって来たのは、肩のコリの原因となる緊張は、手、腕、腰、お腹、背中、お尻、脚、と全身に分布しているということです。

 

長距離移動による肩こりはお尻が原因?

長距離移動により発症する肩こりの原因としてまず注目したいのは、お尻の緊張です。

車のシートに座っていると、お尻の同じ箇所が常に圧迫され緊張が生まれます。

これが長時間になると、緊張が取れなくなります。そうすると、お尻の緊張と、肩の緊張には強い連動がありますので、肩こりが生じます。

鍼で、このお尻の緊張を緩めてあげると、肩こりも瞬時に解消します。

原因が根本的に解消されるので、深い緊張まで解消されるとともに、再発も防げます。

美味しいものを食べると肩がこる?

長期旅行の際に生じる肩こりで、お尻の他に原因となりそうなものに、胃腸の疲れがあります。

胃腸の疲れとお腹の緊張には密接な関係があることが分かってきています。

食べ過ぎなどにより胃腸の機能が落ちると、お腹の筋肉が緊張します。

弱った胃腸を守ろうとするためだと考えられます。

お腹の緊張があると、どうしても猫背気味になります。

お腹の緊張は無意識なので、これに気づいて意識的に姿勢のバランスを治すことは困難です。

常に猫背気味になるので、首から肩にかけての緊張が続き、肩こりが生まれます。

ここで、足にあるツボなどで、お腹の緊張を緩めると、肩こりが即座に解消されます。

興味深いことに、鍼でお腹の緊張が解消されると、胃腸の調子も戻ります。時間にして5から10分で変化するので、薬よりも早く効果が出ます。

バルセロナの帰り道遭遇した強烈な肩こり

先日、私はスペインのバルセロナに長期滞在してきました。帰る際、気持ちが悪くなるくらいの肩こりに悩まされました。

飛行機の搭乗中も、辛くて脂汗が出るくらいでした。

たまらず、脚にあるお腹を調整するツボに鍼をすると、肩こりが緩和され、無事に帰国することができました。

バルセロナの地中海料理は非常に美味しかったので、連日のように満腹まで食べていた疲れが胃腸に来ていたようです。

肩こりの向こうに見える、人体の新たな地図

このように、なるほどと思うものから、意外なものまで、肩こりには様々な原因が潜んでいます。

これらを知ることは、肩こりの解消に役立つだけではなく、連動という人体の新たな謎に迫るヒントにもなるはずです。

このツボネットには、全国の鍼灸師の先生による、ツボと連動を利用した施術の症例が集められています。

読み込むことで、人体に隠された宝の地図が見えてくるかも知れません。

研究者が夢中になる最先端の世界を是非、覗いてみて下さい。

2018年8月12日カテゴリー:肩こり

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