症状

以前から耳鳴りの症状があったが、ここ最近は落ち着いており、日常生活で気になることはなかった。
１週間ほど前から断続的に音が大きくなり、１日おきに音が大きい日と小さい日を繰り返した。耳鼻科を受診し、投薬を受けて一時は症状が落ち着いたように見えたが、その後再発。
３日前には「ゴォー」という音が一日中鳴り響き、その後多少落ち着きはしたものの、受診日は再び朝から「ゴォー」という音が鳴り響いている。

施術と経過

耳鳴りが出ている右の首、肩、背部に触れたところ、かなり強い緊張が見られた。背部の筋肉の緊張をとるべく、背中のツボに鍼をした。さらに首、肩、背中の緊張を緩和する目的で、その後に手と足のツボに鍼をした。
３日後に来院。患者は「受診当日の就寝前に音が小さくなり、現在は耳鳴りはほとんど聞こえなくなった」と述べた。
静かなところにいると耳鳴りを感じ、耳の奥の筋肉がけいれんしているような感覚があるとのことである。
同様に上記のツボを使い、１診目で取り切れなかった緊張を取り、施術を終了した。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 臀蓋 R
• 開魄 R
• 精霊 R
• 督兪 R

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて ツボの重要度を表したものです

まとめ

首、肩の筋肉の緊張が耳に波及することで、耳鳴りを始めとする症状が出ると考えている。
本例は発症から約1週間での受診で早期に対処できたこと、首肩の緊張を作っている腰背部の緊張を的確に緩和できたことにより、スムーズな改善がみられたものと思われる。

症例の鍼灸院：養気院