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症例の鍼灸院:はりきゅう那須院

帯状疱疹後神経痛、腕が上げられない

   

帯状疱疹後神経痛、腕が上げられない

症状

鍼灸の症例「帯状疱疹後神経痛、腕が上げられない」(JR総武線 平井駅)

1か月半前に右肩から右腕にかけて帯状疱疹を発症したため入院。退院して1か月経過したが、右肩に電気が走るような激しい痛みが急に出てしまい困っている。
激しい痛みは右肩の後ろあたりに突然にきて思わず「痛い!」と大きな声が出てしまう。痛みは右肩から手首の上あたりまでで、手首から親指、人差し指にはビリビリとしたしびれがある。
右腕があげられず歩行器に乗せられないため、痛くない左手で右腕をつかんで動きを助けている状態。箸を握れずスプーンで食事をしているが、うまく握れずこぼしてしまうので家族に助けてもらっている。

  • 来院者

    男性

    90 代

  • 期間

    2018年10月 ~ 2018年12月

  • 頻度

    月3回程度

  • 通院回数

    8回

施術と経過

問診時も右肩の急な痛みのために「痛い!」と苦痛に顔をゆがめる場面が2.3分おきにあった。
腕を上げられない原因は、下半身の問題か脇の固さにあると考え、右脇を触診すると固い部分があった。
そこをゆるめる脛のツボも触れると圧痛があったため、刺鍼点とした。
親指と人差し指は、しびれと動きをよくする脊柱のツボに刺鍼した。
施術後は、急な痛みに襲われる頻度が減った。

2回目 痛みの間隔が減り、痛みの強さも前回を10とすると3まで減った。腕も少し上がるようになり何とか歩行器に載せられるようになった。字も少し書けるようになった。
指のしびれは10→3まで減少。
4回目 右腕を左手で助けなくても歩行器に乗せられるようになった。肩の電気が走るような痛みは出なくなった。指のしびれはゼロになったが、動かしづらさが残っている。指の動きをよくする脊柱のツボに刺鍼する。
8回目 指も動かしやすくなり箸も発病前とまったく同じとはいかないまでも使えるようになり満足しているというので、今回にて施術を終了とした。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて

まとめ

腕を上げなれない原因は、下半身か脇の固さにあるが、このケースでは脇の固さにあった。
病名にとらわれず体の動きに注目することで、最適なツボを選ぶことができ改善に導けるのである。
高齢者の場合、刺激量が多くなりすぎると、症状の憎悪や瞑眩反応といわれるだるさなどが強く出てしまうことがあるため弱い刺激を心掛けた。
もともと刺鍼本数の少ないゆえ刺激の弱いやさしさが特徴の整動鍼だが、細い鍼を使い、置鍼の時間も短く設定することで、ご年齢に即した施術を提供することができた

担当スタッフ

那須あゆ美

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