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症例の鍼灸院:三島渡辺治療院

顔半分が垂れ下がっている

   

顔半分が垂れ下がっている

症状

鍼灸の症例「顔半分が垂れ下がっている」(三島田町駅/静岡県三島市)

来院の3か月前、耳に痛みを感じ、頭にも水泡ができていたので耳鼻科を受診したところ帯状疱疹を診断を受けた。その2日後の夜中に顔の違和感を感じ目を覚まし鏡を見ると顔の左半分が垂れ下がっていて、同時に強いめまいを発症した。救急車を呼び運ばれた病院で検査した結果、脳には異常がないことから帯状疱疹が原因によるラムゼイハント症候群と診断を受けそのまま2週間入院した。入院後も強いめまいと吐気が収まらないので病院を変えさらに1週間の入院となった。めまいはまだ残るものの退院時には顔面神経麻痺も3か月で治ると医師に伝えられ、投薬治療を続けたものの、顔の麻痺は一向に改善することがなく不安に感じていた。インターネットでラムゼイハント症候群の治療ができるところを探していたところ当院のサイトを見つけ来院。初回来院時、発症から約4か月経過していたが、左側の顔半分が見た目に明らかに垂れ下がり、表情を作ることが一切できない状態であった。目が閉じないためか涙が溢れる、めまいも伴い車の運転ができない。

  • 来院者

    男性

    50 代

  • 期間

    2019年11月 ~ 2020年4月

  • 頻度

    週1回程度

  • 通院回数

    16回~20回

施術と経過

めまい、顔面神経麻痺と関わりの深い首や肩、背中、耳の周りを注意深く観察してみると、麻痺側に明らかな筋肉の緊張の強いところがいくつか認められた。まずは胸鎖乳突筋を広い範囲で緩める目的で手と足の先あるツボに鍼をした。続けて耳に近い筋肉にも強い緊張が見られたので腰にあるツボに鍼をして確認したところ、麻痺側の首の筋肉が緩んだことを確認できた。背中に広い範囲に強い緊張が顕著であったため、肩甲骨の外側にあるツボに鍼をした。初回の施術時時には変化は認められなかったが、翌日少し顔に力が入るような感じがしたことのこと。同様の施術を1週間に2回のペースで続けたところ、6回目の施術時にはめまいが軽減し自分で車の運転をできるようになり、涙の量も減っていった。この時点で顔の垂れ下がった感じはほとんど気にならなくなっていた。2か月めからは1週間に1回の頻度で施術を続けたところ徐々に顔の表情も出てきて、3か月、16回の施術時点で見た目にはほとんど気にならないところまで回復したので施術を終了した。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて

まとめ

初回の来院時にはすでに発症から4か月近く経っていてたにも関わらず、見た目に明らかに顔が垂れ下がるほどの麻痺が見られたが、首や背中、耳の周りの筋肉を緊張を解きほぐすことでしっかりと回復することができた。顔面神経麻痺の症状も発症から時間が経過するほど回復までの時間がかかるので薬の治療で変化が見られないのであれば、多方面からのアプローチも早い時点で検討するべきだと思う。

担当スタッフ

渡辺拓朗

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