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肩の痛み~施術がオーダーメイドである理由~

肩の痛みについて

肩の痛みで悩んでいる方、多いのではないのでしょうか?肩と言っても、首の付け根を示す人もいるし、肩甲骨側を示す人もいます。

五十肩を代表とする退行性変性によるもの、スポーツ障害、筋肉の炎症、不良姿勢による肩の痛だるさなど様々な事柄が考えられます。

そのような肩のトラブルでお悩みの方へ、今回は痛いところと原因は一致しないことがよくあることを考えていきます。

痛いところと原因は一致しない

実際、この業界に入ってからは肩の痛みには“〇〇”と当てはめるように考えていました。なぜなら

ある鍼灸師さんに聞けば「肩甲骨の裏にあるツボが効きます!」

ある整体師さんに聞けば「棘下筋・大胸筋・三角筋の3つ!」と同じようなことを繰り返し言われてきたからです。

試行錯誤して見つかった解は、患者さんが訴える、引っかかって・引っ張られて・痛くて…などの要因は、筋肉の緊張やひっかかりのある小さな関節が積み重った結果起きていることでした。今回は、痛いところに目が行く患者さんに対して専門家の視点で身体を診ていく鍼灸のオーダーメイド施術を動きで表現してみました。

腕の見せ所

「最近、手を挙げると痛くてすごくツライ」と悩んでいる患者さんがいます。

年齢は?既往歴は?仕事は?いつから?…

気になることもありますが動きにフォーカスします。

肩関節

専門書には、肩の動きを生み出す5つの関節として、胸鎖関節、肩鎖関節、第二肩関節、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節と記載があります。では患者さんが訴える部位から一番離れている関節『胸鎖関節』の動きが悪くなるとどうなるのでしょうか?

手を挙げる動作を見ていきます。

胸鎖関節の動きを制限するためにこの関節を下から上にかけて圧を加え関節制限を発生させます。すると

動きが途中で止まりこれ以上挙げることが難しくなります。

次に胸鎖関節の動きをサポートする目的で上から下方向へ圧を加えます。すると

最初の動きより滑らかな動きが可能になります。

という事がわかると“痛いところ=原因点ではない”という事がわかります。

木を見て森を見ず

鍼灸師の心に響くことわざであります。患者さんの痛みだけにフォーカスしてしまうと肩関節だけしか見れなくなります。実は臨床に出ると様々なケースに遭遇します。先程の症例で言えば、肩の動きを生み出す5つの関節を必ずチェックして不具合の箇所を原因であると思ってしまうかもしれません。

ほとんどの場合、違う場所に原因が潜んでいることが多いのです。

と言うのは

手指の緊張、肘の緊張、背中の緊張、腰の緊張、臀部の緊張、ふくらはぎの緊張…が肩の動きを生み出す関節に緊張を及ぼしています。今日は、腰部の緊張が与える肩関節の動きを表現します。

※Tシャツの遊びをとることで腰部の緊張を再現します。

腰部の緊張は肩関節の動きを妨げます。

「最近、手を挙げると痛くてすごくツライ」と言う患者さん、私も多くの方を診てきました。

人それぞれ身体が違い、原因が違うことからもオーダーメイドで施術を行う必要があります。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

皆さんの頭の中に『十人十色』と言うことわざが浮かんだのではないのでしょうか?

 

 

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